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SDSのどこを見ればいい?「3. 組成及び成分情報」の読み方【該否確認の実務】

「SDSを確認してください」——規制対応の解説には必ずこう書いてあります。しかし、十数ページあるSDSのどこを・どう見るかまでは、意外と説明されていません。

結論から言うと、義務対象かどうかの確認で見るのは実質1箇所、**「3. 組成及び成分情報」**です。この記事では、3項の読み方と、つまずきやすいポイントを整理します。

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SDSは16項目。該否確認で使うのは主に3つ

SDS(安全データシート)は、JIS Z 7253に沿った16項目の標準構成になっています。該否確認の観点で重要なのは次の3つです。

内容該否確認での役割
1. 化学品及び会社情報製品名・供給者・作成日**作成日(改訂日)**を必ず見る。古いSDSは追加物質が未反映
3. 組成及び成分情報成分名・CAS番号・含有量該否判定の本体。ここと義務対象リストを照合する
15. 適用法令供給者が把握する法令情報参考情報。ここだけに頼るのは危険(後述)

3項で読み取る3点セット

① 成分名——慣用名に惑わされない

同じ物質でも「メチルエチルケトン」「MEK」「2-ブタノン」のように表記が揺れます。法令リストとの照合で確実なのは、名称ではなくCAS登録番号です。

② CAS番号——照合の鍵

CAS番号は化学物質に割り振られた世界共通の識別番号です(例:トルエン=108-88-3)。義務対象物質リストとの照合はこの番号で行うのが基本です。ただし法令上は物質名で規定されており、「○○及びその化合物」のような物質群としての指定(CAS番号が単一に定まらない)もあるため、番号で見つからない場合は名称でも確認します。

③ 含有量——範囲表記は上限で読む

含有量は「10〜20%」「≦5%」のような範囲・上限表記が一般的です(配合の企業秘密を守るため)。該否判定は安全側、つまり上限値で見てください。上限が裾切値(義務がかかる濃度の下限)以上なら、対象として扱うのが実務的です。

製品カテゴリ別に「よく見る対象成分」を知りたい方は、かんたんチェックで種類を選ぶと、CAS番号・裾切値つきのチェックリストが表示されます。

15項「適用法令」だけに頼ってはいけない理由

多くの人が最初に見るのは15項(適用法令)です。「ここに安衛法の記載がなければ対象外」と考えたくなりますが、これには落とし穴があります。

15項はSDSの作成時点の情報です。義務対象物質リストは2024年・2025年・2026年と段階的に拡大しており、2027年4月にはさらに追加されます。SDSの作成後にリスト側が変わっていれば、15項に記載がなくても現在は対象——ということが普通に起こります。

確実なのは、3項の成分・含有量から、最新の義務対象リストと自分で照合することです。

照合の実務:3項の情報×義務対象リスト

読み取った成分・CAS番号・含有量を、厚生労働省の「ラベル表示・SDS交付等の義務対象物質一覧」と突き合わせ、物質ごとの裾切値と比較します。製品別の手順は各ガイドにまとめています:

洗浄剤塗料シンナー接着剤メッキ薬品切削油・グリス

なお、この照合(成分名×CAS番号×裾切値、約2,300物質)を自動でやるのがSDScanの無料診断です。SDSのPDFをアップするだけで、対象の可能性を🔴🟡🟢で一覧できます。

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よくある質問

Q. 15項「適用法令」に安衛法の記載がなければ、対象外と考えていいですか? A. いいえ。15項はSDS作成時点の情報です。作成後にリストへ追加されていれば、記載がなくても対象の可能性があります。3項から自分で照合するのが確実です。

Q. 成分が「営業秘密」で非開示になっています。 A. 供給者に「表示・通知対象物質の含有有無」を問い合わせてください。回答は文書で残すと、リスクアセスメントの記録にも使えます。

Q. 英語版のSDSしかもらえませんでした。 A. 国内で譲渡・提供される化学品は日本語SDSが原則です(JIS Z 7253)。供給者に日本語版を請求してください。急ぎの照合はCAS番号ベースなら英語版でも可能です。

まとめ


参考(一次情報)

※本記事は情報提供であり、法令適合を保証するものではありません。最終判断は貴社の化学物質管理者または有資格の専門家にご確認ください。

最終更新日:2026-07-13