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ポルトランドセメントが2028年4月1日からSDS交付義務の対象に(公布済み)

対象物質一覧に載る物質と聞いて思い浮かぶのは、溶剤や触媒、農薬中間体あたりでしょうか。2028年4月1日の追加分には、ポルトランドセメントが入っています。汎用建材の代表格です。

本記事は労働安全衛生法のラベル表示・SDS交付義務のみを扱います(他の法令上の扱いは本記事では扱いません)。

セメントのSDS(書類そのもの)をお探しの方へ:セメントメーカー各社はSDSを自社サイトで公開しています。購入先(販売店・商社)に銘柄で請求しても入手できます(請求文テンプレ付きの入手方法)。単一物質としての参考資料は、厚生労働省「職場のあんぜんサイト」のポルトランドセメントのモデルSDSが公開されています(製品ごとのSDSの代わりにはなりません)。以下は、そのSDSを受け取った側の「いつから義務か」の整理です。

結論:2028年4月1日から、裾切値1%で義務対象

項目内容
収載名ポルトランドセメント
英語名称Portland cement chemicals
CAS RN *165997-15-1
SDS交付等に係る裾切値1%
義務の開始2028年(令和10年)4月1日
根拠労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(令和8年政令第90号・令和8年3月31日公布)ほか

現行の一覧(令和8年4月1日時点施行分)には収載がないため、この物質を理由とするラベル表示・SDS交付の義務は、現時点では生じません。ただし公布は済んでおり、施行日と裾切値は確定しています。

裾切値1%は、セメントを主材とする製品ではまず超える水準です。「微量配合だから」で外れる余地は小さい行だと考えて準備するのが実務的です。

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自社で判断しづらいSDSは、先行期間(10月31日まで)は3製品まで無料でこちらで確認します。info@sdscan.jpにPDFを添付してお送りください(PDF化がむずかしい場合は製品名を一言でも構いません)。この確認は判定と同じ情報提供であり、法令適合の保証や法的助言ではありません。

なぜ意外に見えるのか——リストの拡大が「汎用材」まで届いた

ラベル表示・SDS交付・リスクアセスメントの義務対象物質は、674物質の時代から段階的に拡大してきました。2026年4月時点で約2,300物質、そこに2027年4月1日に151物質、2028年4月1日に36物質の追加が公布済みです(追加分の中身)。

2028年の36物質は、フッ素系化合物やアクリル系モノマーなど、いかにも「化学品」という顔ぶれが中心です。同じ波に含まれる例を挙げます。

施行日収載名CAS RNSDS交付等に係る裾切値
2028年4月1日ポルトランドセメント65997-15-11%
2028年4月1日オクタン酸124-07-21%
2028年4月1日N-アクリルモルホリド5117-12-40.1%

この並びにポルトランドセメントが入る、というのが今回のポイントです。「うちは化学品を扱っていない」という切り分けが、対象物質リストの側では通用しない段階に入っています。判定の軸はあくまで、一覧への収載と製品中の含有量です。

交付する側・受け取って使う側、それぞれの準備

交付する側(セメントを含む製品を製造・出荷する)

施行日以降、裾切値1%以上を含む製品には、供給者にラベル表示とSDS交付の義務がかかります。準備は事務作業が中心です。

受け取って使う側(購入して使う)

生コン・コンクリート二次製品・左官・建材加工など、購入して使う側にも影響します。施行日以降は、ラベル表示・SDS交付の義務対象物質を含む製品として、SDSに基づく台帳への記載やリスクアセスメントの対象成分に入ってくるためです。

以上は一般論です。個社・個別製品の該否は、その製品のSDSで含有量を確認したうえで判断してください。

なお、セメント中の微量成分(クロム等)が一覧の群名称の行に該当するかどうかは、化学的な帰属の判断が必要な別論点であり、本記事のスコープ外として扱いません。群名称の行の考え方は手作業での照合手順と落とし穴を参照してください。

診断ツールではどう出るか

SDScanの無料診断は、判定を現行の義務対象リストで行い、公布済み・未施行の追加リストに収載された成分は🟡で予告します。

SDSの成分名CAS判定判定根拠の表示
ポルトランドセメント65997-15-1🟡「現行リスト(2026-04-01施行版)には該当なし」「2028年4月1日から義務対象に追加(公布済み・収載名「ポルトランドセメント」)」

🟢は「現行リストに一致する行が見つからなかった」という意味で、対象外の証明ではありません。公布済みの追加分は物質一覧で「2028年4月追加」に絞り込んでも確認できます。

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よくある質問

Q. セメントは化学品ではないので関係ない? A. 該否は一覧への収載と含有量で決まります。2028年4月1日から収載名「ポルトランドセメント」(CAS 65997-15-1・裾切値1%)として対象です。

Q. 買って使う側は何が変わる? A. 施行日以降、SDSに基づく台帳への記載やリスクアセスメントの対象成分に入ります。個別の該否は製品のSDSで確認してください。

Q. 施行までに何をしておけば? A. SDSを揃え、3項の成分・CAS番号・含有量を台帳化し、確認日とリストの版を記録することです。施行時は差分確認だけで済みます。

まとめ


参考(一次情報)

※本記事は情報提供であり、法令適合を保証するものではありません。施行日・収載名・裾切値は一次資料でご確認いただき、自社製品の該否の最終判断は、貴社の化学物質管理者または有資格の専門家にご確認ください。

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最終更新日:2026-09-14