SDS管理台帳の作り方【Excelテンプレート無料ダウンロード】
化学物質管理の実務は、突き詰めると「台帳が正しく回っているか」に尽きます。リスクアセスメントも、リスト更新への追従も、監督署に何か聞かれたときの説明も、全部台帳が土台です。
この記事では、中小製造業の実務を前提に、必要十分な台帳の列設計と失敗しない運用ルールを解説します。そのまま使えるExcelテンプレートも配布します。
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なぜ台帳が要るのか:「一度確認して終わり」が通用しないから
義務対象物質リストは2024年・2025年・2026年と毎年更新され、2027年4月にはさらに約1,550物質規模の追加が公布済みです。つまり「うちの製品は対象外」という確認結果には有効期限があります。
リスト更新のたびにゼロから調べ直すか、台帳の差分照合だけで済ませるか——この差は品目数×毎年で効いてきます。
台帳に必要な17列(テンプレートの設計理由)
製品情報(どれを・どこで使っているか)
| 列 | 理由 |
|---|---|
| No/製品名/型番・グレード | 品番単位が鉄則。同じブランド名でもグレード違いは別SDS・別成分 |
| 供給者(購入先) | SDSの最新版を請求する相手(請求文テンプレはこちら) |
| 用途/使用場所 | リスクアセスメントの単位(どの作業で・誰がばく露するか)に直結 |
| SDS発行日(改訂日)/入手日 | 発行日が2024年より前なら要更新のシグナル |
成分情報(該否判定の材料)
| 列 | 理由 |
|---|---|
| 成分名/CAS番号/含有量(%) | SDSの「3. 組成及び成分情報」から転記(3項の読み方)。対象候補の成分が複数あれば行を分ける |
判定と管理(台帳の心臓部)
| 列 | 理由 |
|---|---|
| 義務対象該否 | 含有量が裾切値以上なら「対象」 |
| 判定根拠(リスト版)/確認日 | この2列が台帳の命。「2026年4月1日施行版で確認」と書いてあれば、次の更新時は差分だけ見ればいい |
| リスクアセスメント実施日/次回確認予定 | 該当品の実施記録と、追従の予定 |
運用ルール3つ(これを守らないと台帳は死にます)
- 品番単位で1行——「シンナー類一式」のような丸め方をした瞬間、該否判定ができなくなります
- 判定根拠(リスト版)と確認日を必ず埋める——書いていない台帳は、リスト更新のたびに全品目やり直しになります
- 毎年4月に差分照合——対象物質の追加は4月1日施行が通例です。カレンダーに「4月第1週:台帳照合」と入れてしまうのが確実です
一番大変な「照合列」を自動で埋める
台帳づくりで最も時間がかかるのは、成分×CAS番号を義務対象リスト(現在約2,300物質)と突き合わせる照合作業です。検索できる全物質一覧で1件ずつ調べることもできますが——
SDS(PDF)をアップすれば、この照合を自動でやって🔴🟡🟢で一覧するのがSDScanの無料診断です。結果をテキストコピーして台帳の判定列に貼れば、照合作業がほぼゼロになります。
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よくある質問
Q. 何品目くらいから台帳を作るべきですか? A. 義務対象を1品目でも扱うなら記録は必要です。実務的には10品目を超えると記憶ベースの管理が破綻します。少ない今のうちが楽です。
Q. Excelで十分ですか? A. 中小規模なら十分です。大事なのはツールでなく運用(品番単位・リスト版と確認日の記録・毎年の照合)。照合が回らなくなったら自動化の出番です。
Q. 消防法の危険物リストと兼用できますか? A. 可能ですが判定列は必ず分けてください。判定基準がまったく別の法律です。
まとめ
- 台帳は化学物質管理の土台。リストが毎年変わるからこそ必要
- 鉄則は「品番単位」「リスト版と確認日の記録」「毎年4月の差分照合」
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参考(一次情報)
- 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」:表示・通知対象物質の一覧・検索
※本記事・テンプレートは情報提供であり、法令適合を保証するものではありません。最終判断は貴社の化学物質管理者または有資格の専門家にご確認ください。